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これからペットを飼う人へ。


 
2020年。新型コロナウィルスの影響により
人同士のコミュニケーションに垣根ができた寂しさからか、
ペットを飼う人が増えました。
 
しかしその一方で、
「こんなに世話が大変だと思わなかった」
「思っていた楽しさと違った」などなど、
極めて自分勝手な理由で飼育放棄されてしまう
可哀想なペットが増えたのもまた事実です。
 
今の世ではSNSによって様々なペットの姿を見ることができますが、
往々にしてそういうのは動物の綺麗な部分しか見えていません。
動物はただ可愛いだけの存在ではないし、
人間に癒しを与える為だけの存在ではありません。
 
飼うということはただ可愛がることじゃなく、
その生き物の全て、一生の責任を持つということです。
覚悟が無ければ飼ってはいけないし、
その一生の責任を持てないなら飼ってはいけない。
 

 
とまぁ堅苦しい話はこれまでにして、
それならば元々世話が楽な生き物を飼いたいと、
そう思うのが元来怠け者である人間の考えでしょう。
 
そもそもペットの世話はなぜ必要なのでしょうか?
元々野生に暮らしている生物は自力で生きています。
狼は人間からドッグフードを貰ってるわけじゃないし、
ヤマネコだって猫缶を与えられて育つわけじゃない。
 
ペットの世話というのは、
人間と共に暮らすにあたって失われた環境を
人間が代わりに配備することで補うという行為です。

もし大自然の中で暮らしているのならば、
餌を与える必要も、糞を片付ける必要もないのです。
 
また、犬や猫等を除いた殆どの生物は
人間に慣れていないし人間を必要としない生活をしてきました。
その為人間に世話をされることを嫌うものです。
本当は、出来れば世話はしないほうがいいんです。
 

 

まず生き物の生態を調べましょう。
本来どういう所に住んでいるのか?
気候や温度だったり季節にどう適応しているか?
何を食べる?どのくらい大きくなる?いつ寝る?
そういったものの全てを先に知っておきましょう。

 
例えばミナミヌマエビであれば、
本州の沼や池等の止水域に生息しているので水流は不要、
真冬にも真夏にも適応していて大掛かりな温度管理は不要、
植物質も動物質もよく食べるので飼料の手配が容易と、
特別手間のかかる世話を必要としていないため
ハードルが低く飼いやすい生物と言えます。
 
先に知り、自分がその環境をどれだけ与えてやれるかを考え、
自分の肉体的精神的負担との釣り合いを考え、
それでも可能だと判断したのならば
それから飼ってあげてください。